東和ジンギスカン構想
現在の東和町には…
♪蒙古草原のごとき風景が存在しえた?
社団法人「日本緬羊協会」の調査報告書
「平成11年度めん羊振興対策事業中山間地域
等におけるめん羊飼養と利用及び振興等に
関する調査報告書Ⅲ」(平成12年3月)の引用。
(5)福島県東和町(平成10年度調査)
「福島市から南へ28km、宿場町として栄え、起伏が多いわりに高い山はなく農林業と養蚕を中心に発展した。しかし、最近は第一次産業の従事者が半減し、第二次、第三次産業の従事者が増えている。
【 ☜ 第一次産業は農林水産業、第二次産業は鉱工業、建設業、第三次産業は商業、金融、運輸、情報通信、サービス業など】
耕地の34%は水田で畑は66%。畑の52%が桑園であったが、養蚕業の衰退とともに遊休化し、荒廃してきている。」
平成8年(1996年)「東和町緬羊・山羊研究会」結成、飼育の研究、特産品作りに励んだ。
☜ 福島県は「めん羊王国」だった。
東和町は平成7年(1995年)から「めん羊振興対策事業」を導入、農家14戸が数頭ずつめん羊を導入したが、平成10年(1998年)現在、農家8戸による雄7頭、雌43頭の飼育に止まっている。
遊休農地での放牧管理を主とし、放牧地10haを造成。草地共同利用組合が飼育する羊を本宮市場に出荷 ☞ 地域活性化と高齢者の生き甲斐対策として期待。平成10年度の羊毛加工整備計画では、めん羊飼育農家50戸、飼育頭数200頭、放牧地30haが目標とされた。
つまり、こんな風景が存在したかもしれない。
松尾めん羊牧場 (matsuo-sheep-farm.jp)
松尾めん羊牧場フェイスブック
☞ 2017年、国内飼養農家918戸、飼養頭数17,821頭。福島県は飼養農家12戸、飼養頭数213頭
☜ 公益社団法人 畜産技術協会:めん羊統計(都道府県別めん羊飼養の推移)
神戸市立「六甲山牧場」に年間約30万人が来訪。 牧羊犬がドッグショーで観客を楽しませている。
説明 ☞ 牧羊犬とは?
針道九区の資源利用状況を見てみましょう!
口太山「夏無沼公園キャンプ場」、手前に共同炊事場、その先に8名が泊まれるバンガロー3棟。
☟ バンガローの内部
夏無沼自然公園の地図です。
☝ 夏無沼自然公園の地図:中央が「夏無沼」、周辺は草地や森林
学生A君「放牧地や飼養技術だけでビジネスが成立するほど甘くないでしょう」
教員「では先行事例を見てみましょう」
☞ 例えば、北海道厚真町の山田牧場
山田さんは次のように語っています。
山田さん「国際会議が行われるホテルのディナーは宗教上の問題から豚肉や牛肉を提供できません。だから羊肉の需要が高い。その代わり、ホテルと契約するには肉の品質を超一流にしなくてはなりません」
学生Bさん「育てた羊を食肉にするなんて私にはできません!」
教員「山田さんの考え方を聞いてください」
山田さん「間違いなく愛情がわきます。1日に何回か羊を見に行き、声を掛けています。
「おーい、まりあっち。元気かー」
そうやってくらしていると、羊にもっともっと幸せになってほしいと思うんですよ。
健康であることは羊の幸せにつながるとも思うんです。羊には幸せになってほしい。
羊は本来10年くらいの命があるんだから、1歳未満〜2歳で命をいただくのはかわいそう。
だから自分のポリシーとして10年の幸せをその1年に凝縮させたいと思っています。」
学生C君「羊を飼うのは難しそうですね」
教員「再び、山田さんの登場」
山田さん「私の管理方法はシンプル。1年中、羊の自由にする。小屋の扉は解放し、羊たちは太陽が登る30分前から日没後30分まで外で自由に草を食べます。雨が降れば小屋に戻って寝ます。」
外にいる間は草を食べ、寝たり、遊んだり、走ったり。適度な運動で良い肉質になる。あくまで羊の自由にさせたい。草だけでは太らないので、くず大豆を煮たものや米糠も与えます。そのままでは反すうできないので干し草にからませ、しっかりと反すうさせて健康な体を作ります。」
出典:あづまジンギスカン
スイスの農家のように、規格外野菜などを飼料に利用し、良質の羊肉を農家レストランや農家民宿の経営につなげる自然生態系と共存するビジネスモデルではないだろうか?
【参考】日本綿羊協会『複合経営におけるめん羊生産と今後の課題等に関する調査報告書』1995年
私たちが夢見る「東和ジンギスカン」モデル
構想段階とはいえ♪ジンギスカンを名乗る以上、提供する飲食メニューが必要でしょう。
当面の目標は「札幌ビール園」 ☟ガーデングリルのグレインフェッドラム
☞ グレインフェッドラムは穀物で育てた食べやすい羊肉!
10年前、累計来場者数3,000万人を達成した札幌ビール園も ☞ 発足当初の1966年、来園者1人、売上300円の日があった!⇔withコロナの現在、テイクアウト&デリバリー、ネット販売を導入、持続可能な経営に挑戦!
世界のあり方を変えるコロナ渦中の今なぜ東和ジンギスカン構想か? ☞ 起点はチキントラクター 私たちの鶏耕実証実験は
①電気柵を補助する獣害対策
②電気柵の維持に必要な草刈り作業の軽減
③草から産まれるグリーンフェッド・エッグ
☞ グリーンフェッドとは「草だけをエサに」
獣害防効果とヘルシー・エッグを生むはずだった鶏耕は意に反し、
①アニマルウェルフェアに合致せず、
②餌やりや移動は大変だが、
③廃鶏が産卵を再開!
☜ 屑米(くずまい)や牡蠣殻(かきがら)を与えるという条件付きという成果を残し、
最後に、
④遊休地を羊の楽園に変えるジンギスカン構想という金の卵を生んだ。 ☜ 自画自賛 m(_ _)m