人気酒造
- 2020.11.17
- 地域情報

2020年11月16日、新型コロナウイルス(COVID-19)第三波の感染拡大が懸念される中、私たちエコ・カフェ秡川は人気酒造(二本松市山田)さんの酒蔵を視察する機会を与えていただきました。
もちろん、細心の注意を払いながらの視察・取材であったことはいうまでもありません。
人気酒造さんの正門です。訪問の当日、スケジュールを詰めすぎたのと、渋滞に巻き込まれたこととのダブルパンチで遅刻してしまいました。
多忙な中で、快く日程調整をしていただいた人気酒造の方々、本当に申し訳ありませんでした。
交通渋滞に巻き込まれて遅刻した私たちを責めることなく、営業本部長の佐藤氏の案内で人気酒造の酒蔵を見せていただくことができました。
キーワードは少数精鋭のスタッフが担う製造ラインの柔軟な組み替えにあるように思われました。
確かにパンフレットに並ぶ商品名は多様ですが、日本酒であれば「手づくり、純米、吟醸(大吟醸)」のみにフォーカスされています。
うず高く積み上げられた酒瓶のケース。これも「瓶発酵」を特徴にしている人気酒造のオリジナリティの一つだそうです。
酒造業界としてはかなり「小型」の蒸留施設。これも個性的な多品目の迅速対応をめざす人気酒造さんの特筆される機能を支えるツールの一つです。
人気酒造さんの商品ラインアップは、その多様さとデザインの斬新性に特徴があり、周年醸造体制を維持して労働配分の均衡化を図り、土日完全週休二日制を堅持することで労働意欲を高めようする考え方は従来の酒造メーカーとは異なるように思えました。
しかし、需要に応える多くのブランドネームを開発しつつコスト管理を厳密に遂行し、柔軟に販路を確保するという相矛盾するかに見える経営戦略は、いかにして整合性が保てるのでしょうか?
例えば、針道で栽培される酒米「NOKO1号」から醸される「桜福姫」は地元産のおコメを地元の酒造業者(人気酒造)が醸造し、それを地元で販売するというコンセプトで製造され、流通しています。
それを可能にしているキーワードは、少数精鋭のスタッフが担う製造ラインの柔軟な組み替えにあるように思われました。
確かにパンフレットに並ぶ商品名は多様ですが、日本酒であれば「手づくり、純米、吟醸(大吟醸)」のみにフォーカスされています。
その上で、人気酒造さんは地元のおコメで醸したお酒を地元商店で販売するというコンセプトを提案しています。それはいわゆる「地産地消」とは異なり、世界中の日本酒愛好家を射程に収めるものです。
つまり、人気酒造さんが目指しているのは、世界中の倫理的消費者(ethical consumer)が支持する、地元産、伝統技術の支持(例えばテロワール志向)を追い風に世界の人々から愛される商品を提案しようとするグローカルな文化的活動なのかもしれません。